大竹伸朗展に行ったらご本人登場した!【アラフォー女一人美術館】

大竹伸朗展のアイキャッチ 夜の宇和島点灯 アート

大竹伸朗展に行ってきた!

2023年2月上旬

東京国立近代美術館(東京都・竹橋)に

「大竹伸朗展」を観に行ってきました。

恥ずかしながら、今回の展示会で

初めて大竹伸朗氏を知った筆者ですが

結論から申し上げますと

「もう一度観たい」です!

美術館・博物館は

一度見られればOKということ多いのですが

特に、コラージュ!(スクラップブック)

もっとじっくりと見たかったです!

 

しかし、東京での展示は既に終了しています。

〜今後巡回予定〜
愛媛県美術館 2023年5月3日(水・祝)-7月2日(日)
富山県美術館 2023年8月5日(土)-9月18日(月・祝)[仮]
大竹伸朗展 公式HPより
うぅ…次は愛媛県か!なおさら行きたい!
という思いになった、びっくりな展示会を、
ご紹介します!

宇和島駅が出現!?

「宇和島駅」1997年 ネオンサイン

美術館のテラスに、

「宇和島駅」とのネオンサインがあり

ピカピカ光っているではありませんか!!

点灯時

え?駅なの!?

宇和島とは、愛媛県の宇和島市ですよね!

大竹伸朗氏は、

1988年から製作拠点を愛媛県宇和島に移しており、

宇和島は大竹伸朗の妻の出身地なのです。

15時半~21時までネオンが点灯しました。

行きと帰りで様子が違いましたので

夜の図もご覧ください。

やはり、夜の方が分かりやすいですね。

こちらのネオンサインは

宇和島駅が90年代にリニューアルした時に

貰ってきたものだそうです。

廃材になることを聞き、

大竹氏は「だったら欲しい」と言ったそうです。

ご自身で駅まで行き、溶接を外し、入手しました。

ここに「宇和島駅」と置くことにより、

「東京国立近代美術館自体が作品」に、

なっちゃってるんですよ!!

 

気になった6選

いきなりびっくりだった展示でしたが

その展示会の中身を、

私が気になったものを中心にご紹介します。

今回の展示会は写真撮影OKでした!

(フラッシュ撮影、接写、動画撮影はNGでした。)

 

「モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像」2012年

「モンシェリー」の看板も、

宇和島の廃業したスナックから貰ってきたもの。

5年に一度ドイツ・カッセルで開催される

「ドクメンタ」出品作です。

2012年に日本人で唯一参加されました。

ドイツでは屋外に展示し

音が出たり、動いたりする仕掛けが満載で

子供も楽しんでいたそうです。

 

この写真では見られないのですが

中に巨大なスクラップ本(人間くらいの大きさ!)があり

その背表紙にギターが貼り付いています。

ギターにはピックと人感センサーがついており

人が近づくとセンサーが作動し

ビョンビョンと奏でます。

こちらとセットの作品です。

ちなみにこの上のカヌーも

現地で調達した物とのこと。

カヌー競技が盛んで、よく捨ててあるとのこと。

それにしても大竹氏、現地での調達

上手すぎじゃないですか???

 

「スクラップ小屋としての自画像」とはなぜか?

大竹氏曰く、

「中に入って貼り込みをしているときに、

自分の内側に入って

拾った記憶を貼っているような錯覚に陥った。

内と外ということが

自画像という言葉に結びついた。」

ということです。

 

こんな雰囲気のあるバーが森の中にあるなんて…!

ちょっと怖いですが、行ってみたいですよね!

 

「憶景 14」 2018年

アクリル絵具やインク、紙やテープが使われた

立体的でカラフルな作品。

憶景とは、英語の「memoryscape」に

対応しているとのこと。

 

「ワイキキ I」2000.9.10-9.17

インク、アクリル絵具、

インクジェットプリント、フィルムなどが

使われた作品。

作品をよく見ると

ワイキキで作られた大竹氏の

様々な思いが感じられます。

 

「網膜/太陽風1」1990-2020年

写真のフィルムを使った作品。

30年掛けた作品!?と思いきや

最初に試したのが30年以上前で

伸ばすのにお金が掛かり限界があったため

原板を作ったまま放っておいたそう。

忘れた頃にフィルムの束が出てきて

作った時よりも

色が醸造されているような感じがしたとのこと。

そしてそれを現像してみたら

作りたての頃にはない色が現れたとのこと。

網膜シリーズ

1987-1988年に夢をテーマに

不透明水彩という絵具で描いていたとのこと。

夢の中で見るものに興味を持ち

光が当たっているから物が見えるのに

夢の中で目をつぶっているのに

何で物が見えるんだろうという

発想から生まれたそうです。

偶然の産物だそうです。

 

「ニューシャネル」1998年

こちらも宇和島のもので

廃業のスナックから貰ったお店のドアです。

店の主人が「ニューシャネル」と作り貼った

そのままを作品にしたものです。

そしてそのフォントが作品番号や

このように看板にも使われており、

いまや大竹伸朗氏の欠かせない作品となっています。

 

大竹氏曰く

「自分にとって作品というのは

手を加えるとか加えないとか

あまり関係ないです。

(ニューシャネルは)逆に自分が手を加えると

駄目になる作品です。」とのことです。

 

「スクラップブック#71 /宇和島」2018.9.10-2021.1.31

3冊で1つの作品とのこと。

理由は、貼っているこの本が1つの本だったため。

誰かの作品集(本)の上に貼っていくとのこと。

その本を選ぶ基準は、丈夫そうなこと。

貼っている結婚式の写真等は送られてきたもの。

送られてくるが8割は採用しないとのこと。

 

このゾーンはスクラップブックが何冊も並べられていて

人だかりになっていました。

私もずっと見ていたかったです。

 

 

大竹伸朗氏 ご本人登場!

「ダブ平&ニューシャネル」1999年

こちらバンドだそうです。

「dub(ダブ)」という音楽から取ったという

ダブ平が中心にいるバンドマスター(リーダー)

左のベースがボブ

右のギターがエイジ

ドラムがアダム。

ミュージシャンとコラボしてるらしいです。

「無人遠隔操作バンド」ということです。

dub(ダブ):レゲエから派生した音楽ジャンル、または音楽制作手法。

だから幕がラスタカラーだったのか!

見ていたらその幕が

閉まってしまいました。

反対側を見ると

誰もいないスペースに

ご本人が現れましたー!!!

実は最初、スタッフさんかと思いました。

だってご本人がこんなにタイミングよく

現れるなんて思ってもいなかったんですもの。

大竹伸朗氏が機械を操作して

ダブ平たちは奏でます。

ノイズロック!!

あっという間に人だかりになり

ライブハウス状態になってしまいました。汗

しかしカッコ良かったです!!

めちゃくちゃラッキーでした!!

 

まとめ・感想

恥ずかしながら、今回の展示会で初めて大竹伸朗氏を知りましたが、大ファンになりました!!

キーワードは、レディメイド、コラージュ、スクラップブック、偶然、たまたま、ニューシャネル、宇和島であることが分かりました。

また、今回の記事では触れていませんが、ジャリおじさんも有名です。

コラージュ、ずっと観ていられますよね、ずるいです。

レディメイドを作品にするって凄すぎると思いました。

「ニューシャネル」のドアだって、「モンシェリー」だって作品一つ一つが大竹伸朗氏を物語っていて、

大竹伸朗氏でしかできない構図だったり、組み合わせだったりするからです。

コラージュの一つ一つに大竹伸朗氏の思いが込められている感じがして、泣きそうになってしまいました。

それを観られるのが幸せですし、途轍もない才能だと思いましたし、とても羨ましかったです。

自分が今、会社を辞めた身で、無職だから余計にそう思うのかもしれないのですが、

芸術家っていいなと思いましたし、こうありたい、という姿でした。

 

と、久々に展覧会に足を運び大変満足な一日でありました。

 

最初に書きましたように、今年

愛媛県や富山県に巡回予定ですので

気になった方は、ぜひ観に行ってみてはいかがでしょうか。

 

以上となります。

ご覧いただきありがとうございました(^^)

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